【書評】一日一食


節食がどれほどすばらしいかを、これでもかと紹介した本。
「わかってはいるけど、腹八分目っていっても、むずかしーんだよねー」という考えは、この本を読むと木っ端消えます。非常な衝撃を受ける人はおおいはず。
本書は、老化をかんじはじめた40代以降の人は全員がよんだほうがいいと思われる。
わたしも40代になって体のあちこちで不調(小学生のころとはちがう何か)を感じ始めている。
30代のころまでは、150歳くらいまで生きれるんじゃないかと考えていたが、どうもそれは無理そうだと分かるようになってきた。
今では季節の変わり目や1日のなかで寒暖差のある日に疲れを感じやすくなるほど弱ってしまった。
食べ過ぎの害をとくことを基調とした内容。
これだけだと、よくみかける類の本かもしれない。しかし、さまざま関連する知見が
本書にはちりばめられており、それが本書を特におすすめする理由となっている。
たとえば、根菜類をたべることはカラダにいいということを誰しもどこかで聞いたことはあるだろう。
ところで、なぜ根菜類はカラダにいいといわれているのか、あなたは説明できるだろうか?
本書によれば、それは"相似”の考えから説明できるという。
「相似?」で興味をもたれたかたは、是非本書を手に取って確認してみるといい。
よめば目から鱗のはず。

本書では、江戸時代からすでに節食の有用性をといていた水野南北についても紹介している。
この水野南北というひとは、ピタゴラス、ルイジ・コルナロなどに並ぶ名言をのこしている。
その一つを本書より引用しよう。
「1年先に大難の相があっても、厳重に少食を心がけた人は難を免れることができるうえに、思いがけない吉事が舞い込んでくることが多い」。
体の不調が心配というひとには、こころづよい言葉。
水野南北は、いかなる逆境も少食で乗り越えられると考えていた。
著者の石原氏は、からだをあたためることが大事と他の本でもといている。
ちなみに、少食にすることも体温の上昇に一役買うらしい。実際、この本をよんで少食を心がけるようになってから、わたしは体温が上昇した。36度6分~36度7分あることもおおい。それまでは、36度2分~36度5分あたりをウロウロしていたのだが。
うどんにも生姜をたっぷり入れることも習慣となった。
これまで暴飲暴食をしてきたひとは、この本を読めば冷や水を浴びせられたような驚きに見舞われるだろう。
健康ほど大事なものはない。なお、本書のkindle版は単行本版の半額以下のおねだん。