映画『難波金融伝 ミナミの帝王19 闇の裁き』の感想

民法の第379条、第383条を中心とした条文をおぼえるきっかけとなった作品。

借金漬けのブティック経営者が魅力的
ホスト通いで借金がふくらみ首がまわらなくなったブティック店の経営者・石川登志子を演じる内田あかりが素敵な熟女を好演している。
とても魅力的。
熟女好きな人なヒトはすぐに作品に食いつけるだろう。
入れ込んだホストは、ぜんじろうが演じている。

抵当不動産

オール巨人の演技にホレボレ
抵当権が設定されているブティックを詐欺集団に二束三文で売り渡して経営者の石川は夜逃げする。
詐欺集団の一味をオール巨人が演じているが。これが実にいい味を作品に出しているのだ。
会議室で抵当不動産の代価となる百万円を石川にポンッと渡したあと、部下に「おい、新大阪まで(石川を)送ったれ」のシーンが一番すき。
辞する石川にたいして巨人が軽く頭をさげるシーンも実にホレボレする所作。好きやわぁ~ この場面。

抵当権を登記した自営業者たちが、対象の抵当不動産を競売にかけることもかなわず、はした金で泣き寝入りする羽目になる。
なぜ、債権者たちが競売の申し立てをしなかったのか。そこは良く理解できなかった。
役者がそろった本作はミナミの帝王シリーズのなかでも一番のおすすめ。

ふろく
民法第379条
抵当不動産の第三取得者は、第383条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる。

民法第383条
抵当不動産の第三取得者は、抵当権消滅請求をするときは、登記をした各債権者に対し、次に掲げる書面を送付しなければならない。

  1. 取得の原因及び年月日、譲渡人及び取得者の氏名及び住所並びに抵当不動産の性質、所在及び代価その他取得者の負担を記載した書面
  2. 抵当不動産に関する登記事項証明書(現に効力を有する登記事項のすべてを証明したものに限る。)
  3. 債権者が二箇月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしないときは、抵当不動産の第三取得者が第一号に規定する代価又は特に指定した金額を債権の順位に従って弁済し又は供託すべき旨を記載した書面

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